第11章 海、水着、おっぱい!
鬼のような部活練習と、テスト勉強をこなし、気づけば海へ行く約束をした日になっていた。
前日に慌てて時間と待ち合わせ場所を決め、余裕を持って向かう。
「俺の側から離れちゃダメですよ。
夏美さんナンパされそうなんで」
「私が?ナイナイ!
京治こそ他の子見ちゃダメだからね?
巨乳のお姉さんとか!」
「見ません」
真顔で、キッパリと言い切る。
「おーい、お待たせー!」
「お待たせしました!」
「おはよ、待ってないから良いよ」
「おはようございます」
更衣室に向かい、各々着替える。
ナナちゃんの水着もこの前と変わっていて、黒いセクシーな紐ビキニだ。
きっと、いや、絶対に光太郎の趣味。
それが似合ってしまうナナちゃんが羨ましい。
「恥ずかしいですぅ……」
「大丈夫、似合ってるから自信持って」
「センパイみたいな美人だったら自信持って着れるんですー!」
「あ、そういうこと言っちゃう?
私だってナナちゃんのこと羨ましいと思ってるわよ」
胸元を隠しつつ、上目遣いに見上げるナナちゃん。
これを可愛いと呼ばずして、なんと呼ぶのか。
「ほら、2人待たせちゃうから行こ?」
「でも……」
「ほーら、せっかく可愛いのに下向いてたら台無しだよ?」
恥ずかしいと駄々をこねるナナちゃんの腕を引き、更衣室をあとにする。
「お待たせ……ってどうしたの?」
「お2人の戻りが遅いんで木兎さんが更衣室まで入って行こうとしたんですよ。
中で倒れてるんじゃないかって……。
止めるの大変だったんですからね」
「え、嘘、ごめん。入った?」
「ギリギリのところで止めました、セーフです」
「良かった……」
女子更衣室に侵入されたら、インハイどころじゃなくなる。