• テキストサイズ

夢の続き【アイナナ】

第18章 一織夢3(クラスメイト) ※切甘。暗め。


もうすぐ高校も卒業。
彼女と付き合って、約一年。

まさか、自分がフラれる立場になるとは。
(パーフェクト高校生が、きいてあきれる)
ため息をついて、屋上で薄曇りの空を見上げた。

キイ、と屋上の扉が開き、呼び出した彼女がやってくる。

「今日は、寒いですね…もうすぐ春もちかいはずなのに」
「そうだね…」
「最後にちゃんと話したほうが、いいと思い、あなたを呼びました」
「うん」
「まあ、もともと私がクラスメイトと恋人になるなんて、どうかしてたんです」
「え…」
「卒業したら、アイドルしながら、今度はパーフェクト大学生になるだけです、あなたはあなたで、勉強頑張って下さい」
それじゃあ、と言いたいことだけ一方的に言い、去ろうとしたら、声をかけられる。
「和泉くん!私は、好きだよ和泉くんのこと。素敵な思い出沢山ありがとう…でも大学では勉強頑張って夢叶えるね…。和泉くんも仕事頑張って。最後に握手しない?」
笑顔で、手を差し出す。
「……」
(は?)
無言で握手して、別れた。
言われた言葉を、噛み砕くのに、頭が真っ白になった。
(いっそ、悪態つかれて、フラれた方がどんなにスッキリするだろう)

表面上、キレイに別れた。
けれど、心の中は、やりきれなくてぐしゃぐしゃの気持ちだった。

ーー

それから数週間、ずっと気持ちは晴れない。
そんな時、歌番組で共演した、女性アイドルグループのN子に、ラビチャのアドレスをもらった。
全然好きじゃない。興味ない。
けれど、自分から連絡した。
食事に誘って、個室のあるお店で、待ち合わせた。

口からでまかせ、次から次に甘い言葉を囁く。
アイドルの女の子だって、その気になれば、意図も簡単に落とせる。私は、パーフェクト高校生ですから。

そして…。
/ 127ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp