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夢の続き【アイナナ】

第16章 大和夢3(新人女優) ※微裏


写真撮られていたことを、マネージャーから聞かされる。否定も肯定もしない、私の事務所は、そういう方針。

こってり絞られるかと思ったら、そうでもなかった。

私より、アイドルの大和さんのが、心配だ…
ふう、と息をつき、事務所の廊下を歩いてると、スーツ姿の大和さんがいた。

「や、大和さん!?」
「おー、グッドタイミング、ちょといい?」
「えっ!?」
「写真撮られて、ごめんな」
「え、や、私より、アイドルの大和さんのが大変ですよね…ごめんなさい…」
「うん、まあ…ファンの反応は、正直未知数。ところでさ、見出し、結婚前提の真剣交際、てどう?」
「はっ!?」
「らしくないかも知れないけど、遊びって思われたくなくてさ、ファンの子に対しても、来夢にも」
「……大和さん」
「真剣交際宣言しようと思うから、一応マネージャーさんにも俺から話させて」
優しい笑顔で、頭をポンポンと撫でて、そう言った。
「大和さん、さっき、サラッっと凄いこと言いましたね?」
「ん?」
「…け、結婚前提って、初耳ですけど」
「あー、うん。結婚どう?興味ある?」
「やっっまとさん!?」
「はは、ちゃんとしたプロポーズは近いうちに、考えてするから、覚悟してな。八乙女もびっくりするくらい、キザなやつ」
「!!!」
「じゃあ、ちょっと話してくるわ」
そう言うと、後ろ姿でヒラヒラ手をふり、部屋に入っていた。

ーー
週刊誌に掲載され、直後に、別の映画発表があり、案の定、俺に記事についての質問が殺到する。スタッフが制御する声をかけてる。

俺はマイクをとり、じゃあ一言だけ…といい、
「結婚前提に真剣に交際してます。以上!後は映画の質問をどうぞ」
笑顔で、堂々と答えた。

舞台を降りると、共演の八乙女が、
「二階堂、決まってたぜ、最高にかっこよかった」
と、声をかけてきた。
「おまえさんほどではないよ、でも、ありがとう」
ふっ、と笑う八乙女とグータッチしたのだった。

ーー

彼女のマンションのインターフォンを鳴らす。
ガチャとあいた扉。

「大和さん…!」
さっきの会見をみていて、泣いてる。
ポンポンと頭を撫でて、
「はは、交際宣言したことだし、たまには外でデートしますか」
笑顔で俺は、そう言った。
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