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夢の続き【アイナナ】

第14章 大和夢(新人女優)


二人が居なくなると、二階堂さんは、繋いだ手を持ち上げて、
「さて、これはどーゆうことか、お兄さんに教えてくれる?」
と笑顔で私を見たのだった。

「二階堂さん、それは私のセリフなんですけど」
「ん?」
「結局、二階堂さんは、私のこと、どう思ってるんですか」
「どうって…あーー、そういや、今日の八乙女とのキスシーンは、マジで腹わた煮えくり返ったわ」
「え…」
「目の前で、好きな子が、他のやつとキスしてんだもんな」
「そ、それを言うなら、好きな人に凝視されながらキスシーンした私の気持ちも考えて下さい」
「……ふーん、好きな人、ね」
「はい」
「おまえさん、俺の事好きなんだ?」
「え、ズルい!ゆ、誘導尋問ですよ…二階堂さん…」
真っ赤になって、二階堂さんを見る。
二階堂さんの顔が近づき、耳元で、
「ぐーぜん。俺もいっしょだわ」そう呟いて、唇をふさがれた。躊躇なく舌が侵入しくる。
「ふ…」
ドキドキして息が上がり、繋いだ手をぎゅっ、と握る。
名残惜しく、唇が離れた。
二階堂さんは、今まで見たことないような、ふんわりと高揚した表情で、優しく私を見つめる。

「そーだ、今日は君の家に、あがっていい?」
私は笑顔でコクン、と頷いた。



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