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夢の続き【アイナナ】

第14章 大和夢(新人女優)


はじめて現場に入ると、千さんと八乙女さんが談笑していた。
(うわ、二人ともすごい美形で、オーラがある…!)
二人めちゃくちゃ花があって、雑誌の一頁みたい。
「千さん、八乙女さんおはようございます。今日よろしくお願いします!」
「ああ、来夢ちゃん、よろしく。出世したね、準ヒロイン」
「あ、ありがとうございます!」
「来夢、よろしくな」
「八乙女さん、はい。よろしくお願いします」
「ああ、二人は、今回恋人役か…キスシーンあるの?」
「え…あ、はい」
「そう、頑張って」
「千さん、来夢はまだ新人だし、煽らないで下さいよ」
「はいはい、あ、大和くんだ」
「二階堂、おはよう。久しぶり」
二階堂という名前を聞いて、思わずドキッとした。
「ああ、八乙女、千さん、どうも…っと」
近づいてきた二階堂さんが、私に気づく。
ニコッと営業用なスマイルで、おはようございます、と声をかけられた。
「二階堂さん、お久しぶりです」
「ああ、二人て面識あるんだ?」
「ええ、まあ」
「あ、はい前回のドラマで」
「じゃあさ、今日帰り、楽くんとご飯いくんだけど、二人もいっしょにどう?いいよね?」
「え、いや、俺はー…」
口ごもる二階堂さんに、思わず声をかけた。
「二階堂さん、御一緒しましょう!」
「んだよ、二階堂こいよ」
二階堂さんは、ふう、とため息をつき、
「わかったよ、行きますよ」
と、承諾した。

スタッフに八乙女さんと私が呼ばれ、撮影が始まる。

千が微笑み、二階堂を一瞥する。
「ふーん」
「なんですか、ニヤニヤして」
「可愛いね?彼女」
「………え?ええ、まあ、女優さんだし」
「大和くんって、本命に不器用なタイプなの?」
「なんの話ですか、先輩」
「ふふ、別に」



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