第21章 ボーイズトーク2 壮五、陸 ※裏
そんなわけで、俺は夢子ちゃんの家にバスルームにいる。
(俺まだ、告白できてないのにこの展開は一体…)
大きめのティーシャツを貸してくれた。
ボトムスはレディースだったけど、普通に履けた。
お風呂あがりに、お茶を淹れて一緒に飲む。
美味しくて、ほっとする温かさ。
思わず、はあ~、と二人で和む。
「じゃあ、そろそろ寝よっか」
「うん」
(って、俺すっかり告白のタイミング逃してるーー!)
「あの…ちょっと狭いんだけど…大丈夫かな?」
「え?うん、大丈夫だよっ」
ソファで横になろうとしたら、ベッドで一緒に寝ない?と言われた。言われた言葉に理解が追い付かない。
(え…えええええ!?嘘…ど、どうしよう…)
身体全体が心臓になったみたい。
ドキドキとして、息も苦しくなってくる。
おやすみ~と電気を消して、狭いシングルベッドでお互い背を向けて、添い寝する。
はっきり言って、ドキドキで寝れるわけない。
(うう、心臓痛い…なんでこんな事に…)
これって…これって、えっと、つまり一線越えてもおかしくない状況だよね…そう考え、ゴクリと唾を飲む。
コロンと、彼女の方に寝返りをうつ。
彼女も俺の方に寝返りをうって、その瞬間、抱きしめた。
あったかい。いいにおい。大好き。
もっと触りたい。キスしたい。
ああ、でも俺…まだちゃんと好きって言ってない。このまま…なんて、こんな、なし崩しみたいなの、やっぱりダメだよな。
結局、彼女を抱きしめたまま、俺は、そのまま寝てしまった。