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夢の続き【アイナナ】

第21章 ボーイズトーク2 壮五、陸 ※裏


#2陸

アイドルの女の子を好きになった。
努力家で、真っ直ぐで、それにすごく可愛い。

三回目のデートで、変装して映画を観に行った。
大和さんが主演のミステリー映画。
その後、猫カフェに行って、今から夕飯にいく。
とにかく彼女といると楽しい。大好き。

今日はぜっっったい告白しようと、意気込んできたのに、やっぱり恥ずかしくて、なかなか切り出せなくて。夕飯のオムライスを食べながらも、ずっと告白しなきゃ…と考えてドキドキしてた。
(…やっぱり帰り際にいおう!うん!)

「もうそろそろ帰らなきゃ、ね」
食べ終わると、彼女はそう言った。
「うん」
店を出て、駅まで一緒に歩いた。
(い、言わなきゃ…今一番言うタイミング…!)
「あ、あのさ、夢子ちゃん、俺…」
「う、うん…あっ!」
「ん!?何どうしたの?」
急に、声をあげた彼女の視線を追うと、
電車がトラブルで止まり、駅に人が溢れてたのだった。

「あー…これ電車乗れないね…」
「あ、じゃあタクシーでっ…て、すごい行列!」
「どうする陸くん?」
「うーん、とりあえず、並ぶしかないかな…」
「……あのさ、陸くん」
「ん?」
「私の家、ここから二駅で、歩けなくもない距離なんだ。その……」
「そうなんだっ近いね。夜道危ないし、俺一緒に歩こうか?」
笑顔で彼女に提案した。
「うん、じゃあお願いします」

二人で、夜道をおしゃべりしながら歩く。
こんなハプニングも好きな子となら、楽しい。
告白は、去り際にしよう。

そんなこと思ってたら、あっという間に彼女の家に着く。

がんばれ、俺!言うんだ!好きって言う!

「夢子ちゃんっ」「陸くんっ」
同時に声がかぶり、プハ、と笑いあった。
「あは、かぶったね、夢子ちゃん先どうぞ」
「う、うん。あのね…あの…もう遅いし、良かったら、このまま家に泊まらない?」
「…えっ?…えええーー!」
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