第20章 三月夢(幼なじみ)※微裏
「あーもう、じゃあタクシー呼んであげるから、帰りな」
くるっ、と顔背けたら、彼女は俺にもたれかかり、さらに密着してくる。
(うわー…なんだなんだこれは)
そう思ったら、彼女は周りにわからないように、そっと俺の股間を触った。
「!!!??なっ…!」
本気でびっくりした。
こんなに女性から、あからさまに誘われたのは、人生で始めてだった。
(これって、一夜だけの関係でいいって事…なんだよな…)
迷ってる俺を、彼女は連れ出す。
八乙女と大和さんに、彼女送るわ、と声をかけ、店を出る。
タクシーに乗り、…ホテルに向かってしまった。
頭の中では、引き返さなきゃと思いつつ、身体が言うことを聞かない。
ホテルの扉の前、引き返すなら今しかない、と思うのに、部屋の中に入ってしまった。
部屋に入ったら、本能のスイッチだけがオンになり、理性はふっとぶ。
ディープキスをして、急いで服をはがす。
何も考えたくなくて、ただ目の前の獲物をむさぼりたかった。
彼女以外の女性は、はじめてで、その胸が大きいY美のオールヌードは、グラビアそのもの、さらに高揚した。
胸を掴むと、ぐにゃぐにゃと揉む。
大きさに興奮する。
彼女は、いきなり、俺の股間に顔を近づけたと思ったら、俺のそれに、むしゃぶりついた。
「あ…ああっ」
ものすごい舌使いで、思わず声が漏れた。
負けじと彼女の割れ目を指で、こね回し、
四つんばいにさせて、キレイな白い背中を眺めながら、全力で腰を押し付けた。無我夢中で、頭は真っ白、彼女の喘ぎ声と、ベッドが大きく揺れ、卑猥な水音と肌のぶつかる音が響く。
(俺、何やって…さっき会ったばかりの女性とこんな……いきなり…)
そう思いながらも、動きは止められず、最後までやった。…三回も。
そして疲れて寝てしまった。
目が覚めて、酔いも冷め、我に帰る。
ヤバい。これ完全に浮気だろ。
男として、ありえねえ…愕然とする。
ムクリと起きたY美に、土下座して謝った。
「ほんと、ごめん!俺、彼女いるんだ…昨日の事忘れて、これきりにして欲しい」
「んー別に、私も付き合うとかそんなつもり無いから」
内心ホッとしつつ、急いでホテルを出た。
そして、彼女との待ち合わせ場所に急ぐ。
すでに二時間遅刻。