第3章 ブルームーン 【伊達政宗】 《R18》
────そうして。
ひとり果てに行き着いた私は、未だ揺られながらぼんやりと政宗を見つめていた。
達してしまった脱力感を味わうのはもはや二度目だ。
「はぁ…はぁ…私、また…」
「…やっぱり良いな…、その顔」
「でも…こんなに乱れてばっかりの姿見られるなんて…恥ずかしいよ」
「だから、それが良いんだって」
火照った頬に、そっと大きな手が添えられる。
「幸せそうなお前の顔が好きなんだ。普段笑ってる時の顔も、こうやって俺に抱かれてる時の顔も」
「政宗…、」
「これからも見ていたい。茅乃の全てを───」
私も同じ気持ちだ。
私も、こうして愛してくれる彼をもっと見ていたい。
そして、愛したい。
求め合うに二人の周りには、色付いた木の葉がはらりはらりと水面に落ちて波紋を広げている。
立ち込める湯気は、燃え上がる身体を更に熱くさせ……
そして夜空では、いつかまた共に愛でる日がくるであろうブルームーンが揺蕩う私達を仄かに照らしていた。
完