第2章 シャボンディ
「そういえば、何かもらってなかった?ちっちゃい紙切れ。」
「あぁこれ。」
キャスケットのリボン部分に挟んだ紙、ビブルカードを取り出して机に置いた。
「ビブルカード?なんでアイツが?」
「さァ…アイツは何考えてんのかわかんないからね。」
「おれたちは作らねェのか?」
ジャンの言葉には冷めた口調で返した。
「あたしらお金無いの知ってるよねェ?誰のせいだっけ?」
「すすすすすまねェ…‼おれだ、おれのせいだっ、ビブルカードなんかいらねェよ‼」
「そうだよねー。街中で転けて札束ぶちまけた上に海軍率いて船に戻ってきちゃうジャンが悪いよね。うんうん。ははははは。」
言葉では笑ってこそいるが目は全く笑っていなかった。
「、ジャンを責めるのも楽しいけどそろそろオークションの時間だよ?」
「あっ、ありがと。じゃあ行こうかライ。」
「〜〜!!!おれも行くぞ‼?」
「うそうそ。ほらジャンも行くよ。」
食べた分の金を机に置き、店をあとにする。