第4章 イマ
「どうだ?」
「どうだって…全然美味しくない‼」
「別に美味いとは言ってない。」
「ぐっ…う…ん?」
反論しようとしたが、突然目の前が霞んだ。
なんか体が熱い…
そして、ムズムズする。
「はっ…ん…あぅ…っトラ、ファルガー…?」
妖しい笑みを浮かべ近づいてくる。
「効果が出てるな…」
なんか、どんどん視界が下がってきたような…?
ベッドが近い。
「にゃんで…?…⁉にゃっ‼?」
「ククっ…いい姿してるじゃねェか。」
頭をフワフワと撫でられる。
堪らず戦闘体制に入る。
「フーッ…‼にゃにした⁉」
「全く威嚇になってない…」
鏡を見つけ、そこに走って行く。
といっても四足歩行だが…。
「フニャァ‼?にゃ…ぅ…」
鏡に映るのは少し赤みのかかった猫。