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大嫌いだ[ONE PIECE]

第4章 イマ


「お前、それ覚えてんなら…その前日の夜の事も覚えてるな?」
「えっ?」

思わず声が上ずった。
トラファルガーはニヤ…と妖しい笑みを浮かべながら、あたしのいるベッドに近づいてくる。

体を起こし、苦笑いを浮かべながら必死に話題を見つけようとするが、何もない。


ギシ…ッ
あぁ…手遅れだ。

伸ばしていた足の隙間にトラファルガーが膝をいれ、壁に手をついた。
完全に逃げ道を塞がれた。

「な…何か?」
「…あの夜のキスの続きだ。」


この…っ、万年発情期野郎が…‼

「お前ももうガキじゃねェ、わかるだろ?」

耳元で低く吐息交じり囁かれ、ゾク…とした。


「が…ガキよ…」
「そうか。なら、体に教え込まなきゃならねェな。お前は…大人の快楽も覚えろ。」


嫌なほど整った顔が近づいてくる。

チュッ、という軽い音が静かな部屋に響いた。
この静けさで、自分の心音がバカでかく聞こえる。

「普通、目閉じるだろ。」
「え?あ、だって、こんなの慣れてないし…その…っ」
「ヘェ…あの日からこういう事は無かったってわけか?」


あぁもう!
何墓穴掘ってんのよ⁉
こうなったら吹っ切れてやる…

「そ、そうよ!悪い⁉」
「いいや、男からしたらチャンスだ。」

また、ニヤニヤと妖しい笑みを浮かべている。
楽しそうだなオイ。

「っ‼?」

突然、首すじに顔をうずめてきた。

「好きな女が他の男に手出されたんじゃたまらねェからな…」


……?
何を言ってるんだこの歩く18禁は。
壁についていた手を放し、抱き締められた。
そして、顔を胸元に押し付けた。

「わっ…トラファルガー?」
「脈が速い…」
「あ、当たり前でしょ⁉」


ほんっとにわけわかんない。


「あ、あんたね…女の心を弄んでどういうつもりなの?」
「別に、弄んでるわけじゃねェ。」


顔をあげ、目線をしっかりと合わせてくるトラファルガー。

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