第4章 イマ
「ねぇ、」
「あ?」
「あんたさ、別れ際に"次に会う時はおれの方が懸賞金は上だ"って言わなかった?」
昔を思い出し、がローに問いかける。
彼も思い出していたようで、顔を歪ませ、ビーカーを握り潰した。
「……知らねェな。」
「嘘‼その顔はぜっったい嘘‼」
ローがそうなるのも無理は無い。
今の彼らの懸賞金は両者2億Bなのだ。
「そんなに騒ぐと傷が広がるだろうが。大人しくしてろ。」
「うっ…はーい。」
嫌に威圧感のある声。
"変わらないな"と思い、少し笑みが浮かぶ。
何故だか、この男といると安心する。
そして、胸が高鳴る。
考えたくもないが、これがきっと……。
「ちゃん‼」
「あ…えと、シャチだっけ?」
「そう‼シャチ‼体調は大丈夫?」
「うん。心配してくれてありがとう。」
少し後にペンギンとベポも部屋に来た。
久しぶりに彼のクルーに会い思い出話に花を咲かせる。
「お前ら、仕事は。」
「「「ヒッ…‼い、今行きまーす‼‼」」」
だが、すぐに慌ただしく出て行ってしまった。
「こわ…」
「なんか言ったか?」
「い、いえ。何も…」