第2章 シャボンディ
「よし。じゃあ、あたしらは船に戻るよ。ありがとね‼」
「待て。」
肩を掴まれベッドに押し戻される。
形的には押し倒されてる。
「ちょ…何すんのっ…‼」
「別に怪我人相手にどうこうしようなんて思ってねェよ。それとも…されたいのか?」
ニヤッとやけに色気を含んで笑うトラファルガー。
「んなわけ…‼で、何なのっ?」
「傷が治るまで絶対安静だ。だが、お前にそう言ったところで守るわけがない。3週間、この船にいろ。」
ライとジャンが気まずそうに目線をずらしている。
知ってたのか…‼
「お前のクルーに許可はとった。」
「あたしはとられてない‼そんなん無理無理…‼」
「じゃあ言い方を変える。ドクターストップだ。患者は従え。」
「……はい。お願いします。」
クッソ…‼
医者の特権フル活用か…‼
「まァ、ここでお前に死なれても張り合う相手がいなくなってつまらねェ。」
「それは同意。あ…部屋は?どこで寝ればいい?」
この船は男しかいない。
ライとジャンはそこにいれてもらえばいいけど…
「ここだ。」
「………は?」
ローの指すこことは。
医務室 兼 "船長室"
「何だ。」
「え、嫌だ。」
「ここしか空いてねェ。」
「いや、でも…トラファルガーの睡眠を邪魔しちゃうし…」
「はァ…」
苦し紛れに理由を探す。
ローがに対して大きなため息をついた。
「男の大所帯にぶち込まれるのとおれの部屋で過ごす…どっちがいい?言っとくが、今のアイツらは女に飢えてるぞ。」
ひっ…という怯えたような声がから聞こえる。
「ここで、お願い…します。」