第2章 シャボンディ
「あ〜…早く帰れば良かった…‼もうやだ…」
頭を抱えブツブツ呪文のように何かを呟いている。
「諦めろ。麦わら屋が…天竜人を殴った。」
「はァ‼?え、うそっ、海軍大将が来ちゃう…?」
「あァ。お前の悪運も尽きるか?」
「お互いね…はは。」
その間にも事態は悪化している。
「軍艦と大将が来るんだ。」
「海軍ならもう来てるぞ麦わら屋。」
「何だお前…何だそのクマ。」
いつのまにか近くまで来ていたルフィにローが声をかけた。
「海軍ならオークションが始まる前からずっと、この会場を取り囲んでる。」
本部の駐屯所があるなら多く集まってるはずだ。
「まさか天竜人がぶっ飛ばされる事態になるとは思わなかったろうな。」
「トラファルガー・ローね…あなた…‼その隣は…アルテミシア・。ルフィ、海賊よ。」
「ふふ。面白ェもん見せて貰ったよ麦わら屋一味。」
「綺麗なお姉様ですね。」
紹介をしてくれたお姉さんにニコッと微笑むと強めにローのツッコミが入り涙目でローを睨む。
「いっ、な…にすんの…っ、」
「少し手が滑った。…おいアレ…」
「ん?」
ローが指差すのは1人の老人"冥王"シルバーズ・レイリーと巨人。
「さて…」
一呼吸置くと、空気がビリビリと強張った。