第4章 化けやかし
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昔、昔、あるところに1人の女の子が居りました。
その女の子は町の人々に追い出された挙句、1匹の妖狐に助けられます。
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『銀時、ご飯ですよ』
「おー、」
『ほら、先生も』
「はいはい」
ある神社は今日も妖だらけの雑木林に囲まれている。
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1匹の妖狐はその女の子に血を分け"妖"へと変えました。
それは、女の子が望んだ事でもありました。
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「銀時、何処ですか?」
「早く来ないとご飯下げちゃいますよ」
「おいおい!! それはねぇだろ」
「すぐ行くから待ってろっての」
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"朱目"の女の子は妖を纏める"王"となり、今も神社で暮らしている。
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「今日も監視の仕事に精が出てますねィ」
「...総悟か」
「あれから、はどうで?」
「変わらずだ」
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町の人々は自らが追い出した"鬼"の存在を忘れ、平和に暮らしている。
妖の秩序も、人間の秩序も保たれ…
共存とまではいかないが、不便のないものとなった。
女の子は"1人"ではなくなった。
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_____『"鬼"と呼ばれた"人間"が』
_____『本物の"鬼"になりました』
_________これぞ、本当の【化けやかし】_________
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