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【ヒロアカ】華恋【轟焦凍】

第2章 夏恋[R18]



確かショートにはクリエティというナイスバディな恋人の噂があった筈。
そうでなくてもこんな有名人がなんでこんなところに一人なんかで。
そう思いつつ再びお酒の入ったグラスに手を伸ばした時。


「それ以上は飲まねぇ方がいい」


その手はグラスを掴む前に
手首を掴まれて
呆気なく止められてしまう。


「離して。飲みたい」
「また椅子から落ちちまうぞ」
「別にいい。放っといて」


そんなことどうだっていい。
今は酔っ払って全て忘れてしまいたかった。


「放っとけるわけねぇだろ」
「流石プロヒーロー、オフの時でも人救け?」


質の悪い酔っ払いだと自分でも思う。
わざと嫌みたらしくそんな言葉を口にしていた。


「困ってる奴がいればいつだって救けるぞ」
「そう…」


その言葉にこの時の私は何を思ったのか
口が勝手に動いていて


「ねぇ、なら救けてよ。どうしたら忘れられる?」


そんな言葉を吐いていた。


「意味がわからねぇんだが」
「忘れたい。忘れさせてよ。救けて、ヒーロー…」


その後、どんな経緯を辿ったのか。
行為を目的としたホテルにやってきて
私達はベッドの上にいた。

ショートは大きなクッションに背中を預けて座り
それに向かい合う形で私は膝に乗り服へと手を掛ける。


「ヒーローも大変だね。人救けの為にこんなこと求められて」


私には誰でもよかった。
彼氏を忘れるには違う男と体を重ねるのが手っ取り早いなんて。
酔っ払いの考えなんてその程度のもの。


「すご…こんな引き締まってる身体初めて見た…」


上半身の服を剥ぎ取れば
目の前には無駄なものが一つとしてついていない
たくましく鍛えられた身体。
ところどころ傷跡があるけれど
そんなこと気にならないくらい凄く綺麗で見惚れてしまう程だった。


「身体鍛えるのは当たり前だ」
「そっか…」


何だかこんな私が簡単に触れちゃいけない気がして今更我に返ってしまいそうになる。
そういえば、ショートには恋人がいた筈。


「次はお前の番だな」
「え?」


考え事をしていたから反応が一瞬遅れてしまって
あっさりとトップスを剥ぎ取られて下着姿を露わにしていた。


「服脱いだら、身体小いせぇのが余計にわかる」


何かを確かめるかのような
優しく肌に触れてくる手が
熱を帯びてる気がした。



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