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【ヒロアカ】華恋【轟焦凍】

第2章 夏恋[R18]




「な、んで…こんなこと…」
「あの日のこと、覚えてるか?」
「え?一応は…」
「なら、俺が言ったことは?」
「焦凍が言ったこと…?」


何か、そんな特別な話をしただろうか。
特にこれといって今に繋がるようなことを言われた覚えがない。


「やっぱ覚えてねぇだろ」
「いや、そんな事は…」
「お前のことが気になってんだ」
「…え?」
「新幹線で隣に座った時、窓越しに見えたお前の顔が脳に焼き付いて離れねぇからバーで見つけて放っとけなかったんだ」
「そんな話いつ…」
「ホテルに行く前。彼氏に浮気されてそれを忘れてぇから抱いてくれっつって。それなら代わりに何でお前のことが気になるのか確かめさせるって約束だ」
「私は、一体何をやらかしてんだ…」


多分酔いのピークで
その間の記憶だけが抜けてしまっていたのか。


「というか、焦凍には恋人がいるんじゃ…」
「恋人?誰のことだ?」
「クリエティじゃないの?」
「…違ぇ。あいつは友達だ」
「そ、うなんだ…」


何故かそれを聞いて凄くホッとしている自分がいる。
それに気付いて、ハッとした。
恋人がいないことに安堵してるなんて
これじゃまるで焦凍のこと…


「つか、恋人なんていたことねぇぞ」
「へ?付き合ったことない?」
「おお」
「…えと、もしかして、あの日の夜にしたことは…」
「お前が初めてだ」
「初めて!?」


ある雑誌で抱かれたい男一位に選ばれるような
そんな男がまさか未経験とは
露ほどにも思っていなかった。

そう言えばキスマークを知らなかった。
それに、下着のホックを外す時密着したのは
見ないと外せなかったから?


「で、約束。果たしてくれるよな?」
「約束って…一体どうすれば…」
「そうだな。一緒に飯でも食うか」
「…そうだね」


色々とすっ飛ばして
未経験のイケメンと体を重ねてしまったけれど。
多分これは友達になろうということだろう。

気になっているのが
どういう気持ちなのかは私にわかる訳ないから。



「それと、もう一つ」
「何?」
「またお前の可愛い姿が見てぇ」
「え!?」
「それにすげぇ気持ちよかった。一回してるし、いいよな?」
「っ!?」
「ああ、俺の声に弱ぇから名前呼ぶのはダメだったな。わりぃ」


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