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イロイロ【気象系BL】

第11章 キミ色フォルダ Root Green



「はぁぁぁぁ……」

遊園地からの帰り道、1人トボトボと歩きながら大きなため息を吐く。

今日は1日楽しかった。
本当に、めちゃくちゃ楽しかったのに。

なんで俺は今、こんな気持ちで1人で居るんだろう。

………って、全部自分のせいだよ!!

「はぁぁぁぁ……」

自分の馬鹿さ加減にため息が止まらない。

後悔に押しつぶされそうだ。

いくらテンパってたからって、俺は何で彼女になってくれなんて言ってしまったんだろう。

ニノは男だ。

女の子としてのニノを求めたって、ニノに応えられるわけないのに。

あんなの男であるニノを否定したようなもんだ。

最後に見た、哀しげな笑顔が忘れられない。

俺は一体どれだけニノを傷付けてしまったんだろう。

それなのに…かなり酷いことを言ってしまったはずなのに、ニノは俺を責めなかった。

応えられない自分を責めて、俺に謝った。
ニノは何にも悪くないのに。

もう、本当に何やってんだ…

彼女が欲しいわけじゃない。
男とか女とか、そんなのも関係ない。

ただニノが好きで。
可愛くて愛しくて独り占めしたくて。

ずっと一緒にいたいと思ったから。
だからニノと付き合いたかったのに。

気持ちを伝えるどころか、無駄にニノを傷付けて。

追い掛けることもせずに、あんな状態のニノを1人で帰して。

なんですぐ追い掛けて、分かってもらえるまで気持ちを伝えなかったんだろう。

本当に最低最悪だよ、俺…

「はぁぁぁぁ……」

もう何度目か分からないため息がこぼれるけど、ため息吐きたいのも泣きたいのもニノだよね…

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