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イロイロ【気象系BL】

第11章 キミ色フォルダ Root Green



「雅紀、この後はどうする?」
「うーん、時間的に次が最後かなぁ…じゃあ、あれは?」
「オッケー!」

俺が指さしたのは観覧車。

1日遊び倒してさすがに疲れたし、最後は穏やかなのがいいかなって思って。

ニノも二つ返事でOKしてくれた。

大して並ぶことなく観覧車に乗り込んで、向かい合って座る。

「お日さま完全に沈んじゃったね」

窓から外を見たニノが残念そうに呟いた。

同じように外を見ると、ニノの言う通りで。

さっきまで西の空の端っこがぼんやりオレンジ色だったのに、いつの間にかすっかり暗くなってしまっていた。

「でも代わりに夜景が見えるよ」

暗くなった分、ライトアップされた園内や街の夜景が綺麗に見える。

そりゃ、100万ドルの夜景とかそんな大層なもんじゃないけど。

観覧車から見下ろす灯りは十分綺麗だ。

「うん、すごく綺麗…」

でも夜景以上に、そう呟くニノがもっと綺麗で。

思わず見惚れてしまう。

なんだか胸がドキドキしてきて、ニノに手を伸ばしかけて…

そこでハッと我に返った。

何しようとしてんだよ!
無意識に動いてた自分が怖いわ!

いつまででも見ていたいけど、このまま見続けていたら何かしでかしてしまいそうでヤバい!

自分の気を逸らすために、急いで口を開く。

「ねぇ、今日楽しかった?」
「楽しかったけど…え?なんで?」

ちょっと唐突だったのか、一応答えてくれながらもニノはキョトンとした。

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