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イロイロ【気象系BL】

第11章 キミ色フォルダ Root Green



「でね、ここでこの公式使ってね…」

目の前には約束通り宿題を教えてくれるニノ。

ノートに視線を落としていてこっちを見てないのをいいことに、俺はじーっとニノを観察してる。

水分量が多くていつもウルウルしてる茶色の瞳。

伏し目がちになるとその長さがよく分かるまつ毛。

真っ白でスベスベのほっぺた。

今は集中してるからかツンと尖ってる小さな口。

改めて見るとニノって本当に可愛い顔してて。

この可愛さになんで今まで気付かなかったんだろ…

「おいっ」

ニノの可愛さにぼへーっと見惚れていたら、突然額に衝撃が走った。

「あたっ」

目の前にはニノの小さくて可愛い手。

どうやらニノにデコピンされたらしい。
加減してくれたみたいで全然痛くなかったけど。

「ねぇ、聞いてた?」

低ーい声にハッと我に返れば、ニノがじとっと俺のこと睨んでて。

やべっ…宿題教えてもらってたんだった!

「ごめん!聞いてる!」
「うそ!絶対聞いてなかった!」

慌てて姿勢を正したけど、あからさまなウソにニノは騙されてくれなくて。

ぷぅっとほっぺたを膨らませて怒ってるぞってアピールしてくるんだけど。

ねぇ!なんなの、それ!
可愛すぎるんだけど!!

ってか、普通男子高校生がこんなことする?

他のやつがしても気持ち悪いだけなのに、なんでニノだとこんなに可愛いの?

「もう教えてあげない!あいばか!」

拗ねたみたいにぷいっとそっぽを向いちゃうのも可愛いし。

ばかって言った後にチラリと不安げに俺を見てくるのもまた可愛い。

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