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innocence

第5章 蒼の目覚め


加賀美は立ったまま話を続ける。
「俺はかつて対ワーム秘密組織『ZECT』に所属していた。今はいっぱしの警察官だ。君のことは同級生の片瀬秋人くんから情報を受けて、少し調べさせてもらった」
「……何故そこで秋人が出てくる?」
「昔、秋人はゼクトルーパーに所属していたんだ。要は下っ端戦闘員だよ」
あいつにそんな経歴があったとは。そんな素振りは一切見せなかったが。
加賀美が言うには、ZECTには徹底的な秘密主義が敷かれており、表向きの職業と本業を分けていた名残かもしれないとのことだった。

「さて、そろそろ目的を話せ。郷未を狙った理由は何だ」
事と次第によっては貴様を倒す、とベルトをチラつかせると、加賀美は唾を飲み込んだ。
恐れよりかは緊張の色の方が強く見えた。
「実は……その子は我々が追っているワームの女王格なんだ。うちの部署では彼女を『ルリ』と呼んでいる」

頭の中に稲妻が走る。全てのピースが繋がった。
昨晩の超身体能力や、凄まじい再生能力など、次々不可思議な現象が思い起こされる。
そして________あの路傍の石でも見るかのような冷たい眼差しも。
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