第3章 帰ってきた才蔵さん
翌日
才蔵さんまだかなぁー....
優美:「才蔵さん....」
才蔵:「.....呼んだ?」
優美:「才蔵さん!!おかえりなさい!!」
すると才蔵さんに抱き締められた。
優美:「!!!」
才蔵:「どうしたのさ?なにか嫌な事でもあった?」
才蔵さんはなんでもお見通しのようだ。
優美:「いいえ...実は、才蔵さんの任務中に可愛い忍の子が来たんですけど....なかなか心を開いてくれなくって」
才蔵:「ふーん....、まぁそれが忍だからね」
優美:「え?」
才蔵:「人の心は読んでも、自分の心は読まれてはならない。隠しきらないといけないもの。ましてや心を開くなんて無理に近いね」
優美:「そんな...。でも、幸村様とかには微笑んだりしていたんですよ?」
才蔵:「演技でしょ」
才蔵:「それより、その忍は今どこにいるの?」
優美:「分かりません..。探しに行きましょう」
私は才蔵さんと葵ちゃんを探すことにした。
優美:「あ!いた!」
葵ちゃんは廊下を歩いていた。
優美:「ま、待って!」
葵:「?」
葵:「どうしました?」
私の後から才蔵さんが来る
才蔵:「ふーん...お前さんが来るとはね。葵」
葵:「....なんでここにいるの?」
優美:「え?知り合いなんですか?」
才蔵:「まぁね、同じ伊賀の忍。 詳しく話した事はなかったけど俺は伊賀の百地の里っていう所なんだけど葵は伊賀の藤林の里っていう所の出身だからね」
葵:「もう一度だけ、聞く。なんでここにいるの」
才蔵:「ここが俺が仕えてる城だからに決まってるでしょ」
葵:「まさか.......。」
才蔵:「1人で何してるのさ」
葵:「飛丸!」
飛丸:「キキー!」
葵:「これを...」
すると、その飛丸と言われた猿は文を加えてどこかに消えた。
しばらくすると、黒と青の忍装束に身を包んだ
男の人が肩にさっきの猿を乗せて来た
朔夜:「葵、どういう事だ」
葵:「伊賀の情報が届いてない。どこかに甲賀が潜入してるんだと思う。その事を頭領に伝えて」
朔夜:「....分かった。葵はどうするんだ?」
葵:「もちろん、任務なら連れていく。ついでに戦うかも」