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ゆるりふわり

第1章 鳥来月



探りを入れるため…というか公野に誘われて
そのまま一緒に昼飯を食うことになった。

「悪ぃなハム子 購買が混んで…って
なんで土方さんがいやがるんでィ」

は!?ハム子!?
と叫びそうになったが なんとか理性で抑え込む。

「別にいいだろーが 俺が誰と飯食っても」
「土方さんはよくてもハム子はダメなんでさァ
一緒に飯囲むなんてしたらマヨネ病にかかっちまう」
「おい総悟…百歩譲って俺のことはスルーしてやるが
マヨネーズのことを悪く言うんじゃねぇ」
「おっといけねぇ 土方さんがマヨネ病にかかるんじゃなくて
マヨネーズが土方病にかかるんだった 危ねぇ危ねぇ」
「そうそう…ってなるかボケェ!」

思わず総悟の胸ぐらをつかんだところまで進んだやり取りは
公野の一言で完全に止まった。

「仲がいいんだね そーちゃんと土方くん」



…は?

はあああああああ!?



「い…いやいやいや そいつぁ絶対ね…」
「そうでさァ こいつと仲よく見えるなんて侵害だぜィ」
「え?だってそーちゃん
いっつも土方くんの話ばっかり」
「っ…ハム子の勘違いでさァ」
「そうかなぁ…」

首をかしげる公野と ばつが悪そうな総悟。

そうか こーいう奴なのか
そりゃ総悟も懐くわな…

「あー なんか色々分かったわ」
「色々って?」
「なんでもねぇ。
俺もこっちで食っていいか?」
「もちろん!」
「しゃーねぇなぁ…」



総悟がこんなにつんつんしてねぇのを見られるのは
あいつといるときだけだと思ってた。
公野といるのも あいつに似てるところがあるからじゃないのかと思ってた。

でも違う。
公野の笑顔が 雰囲気が
周りの人間の心に響くから…



「よし じゃあいただき…」
「あーそうだ土方くん 目の前でマヨネーズ食べるのはやめてね
見てるこっちが胸やけしそうだから」
「そいつぁいい 土方さん頼みまさァ」
「はぁ!?」

顔を見合わせて笑う公野と総悟。

やっぱりこいつは只者じゃねぇ
隠れSっぷりが。


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