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ヤマネコ-ノ-ツガイ【アッシュ】BANANAFISH

第14章 消えない傷


あれから5日が経った。

首輪の所の傷はあの日アスランが舐めてくれたからか少し良くなってきた。
シャワーの時、首輪が外せないからボディソープで直接洗えず、濡らしたタオルに少しのボディソープを染みさせて拭いていた。それが痛くて仕方なかったけど、軽くなら今まで通りに拭けるほどになった。

あの日以来私はクリスと会っていない。
アスランがクリスの部屋に行く時に、「ユウコも行こう」と誘ってくれるけど私はとても行く気になれず断っていた。

帰ってきたアスランは毎回「クリスがユウコに会いたいって」と伝えてくる。その度に私はあの時の記憶が蘇り、首が締まる感覚に上手く息が吸えなくなってしまう。

そして、もうひとつの要因が私を苦しめる。
それはクリスによって付けられた痣のような何か。
シャツを脱ぐとそれは今だに主張を続けてくる。

『……』

鏡でしか確認出来ないけど、段々薄くなって来たような気がする…。


ーーソレが消える前にまた遊んであげるね


『……っ』


またあんなに怖い思いを…?
アスランは私を好きじゃないって言ったのに…
それなのにどうして…?

コンコン


「[ユウコ…大丈夫?]」


シャワー室の脱衣所にある鏡の前で立ち尽くしていると扉の向こうからアスランがノックをしてきたようだった。


『っ!…あ、アスラン…?』

「[あぁ…よかった、シャワーに行ってから全然出てこないから倒れてるんじゃないかと思って心配しちゃった]」

『ご、ごめん…!すぐ戻るね!』

「[ううん、ゆっくりでいいよ!大丈夫ならいいんだ]」

『…ありがとう』


いつもは20分くらいで部屋に戻っていた私。
ふと時計を見るとシャワー室に入ってから1時間近くが経っていた。


アスランは優しい。
初めて会った時から、ずっと。

笑顔もキラキラしていて、かっこいい。
…ハンナもそう言ってた。

そんなアスランのことをみんなが好きになっちゃうのは、なんだか少し複雑だけど当たり前だとも思う。
たとえそれが男の子だったとしても。


アスランが私と一緒にいるのは、好きだからじゃない…それはわかってたけどいざ聞いてしまうと少し悲しかった。


私がアスランを好きって気持ち、
どこかに捨てられたらいいのにな…

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