• テキストサイズ

ヤマネコ-ノ-ツガイ【アッシュ】BANANAFISH

第14章 消えない傷


「…ユウコ、ユウコ?」

『っあ…』

「ごめんね、僕たちずっと話してて…せっかく一緒にきたのに退屈だったよね…」

『う、ううん』

「ありがとう…じゃあそろそろ帰ろうか、その前に僕ちょっとトイレ行ってくる」

アスランはそう言って立ち上がり歩いていった。

急に2人になり空気が静まり返る。


すると、クリスも立ち上がって私のソファの後ろの方に行った…その時、

突然グイッと後ろからリードを強く引っ張られ、首輪が締まった。

『…っ!?…ゲホゲホッ!』

「ははっ本当だ、苦しそう」

『っ…』

「ここを出て部屋についたらさ、忘れ物をしたって言って1人で戻っておいで」

『……ぇ…?』

「お前、賢いんじゃなかったの?2度も言わせるなよ」

『…な、んで?』

「いいから、……返事は?」

『………』

「…返事もできないの?この口はなんのために付いてんだよ……あぁ、男のを咥えるためか」

クリスは後ろから私の口に指を引っ掛けるように入れて、耳元でそう言った。

『っ…あ…ええ、』

「何言ってるのか全然わからない、喋るならちゃんと喋れよ…ほら、」

『…あ、うぁ…ぁうえ…えっ!』

アスラン、たすけて…!
ガチャ…とアスランがトイレから出てくる音がした。


「…さっき言ったこと、忘れるなよ?」


クリスはそう小声で言うと、私の頬をふにふにとつまみながら


「あはは!ほっぺたやわらか〜い!」


また人格が戻ったように笑い出した。


「今大きな声が聞こえたけど、何話してたの?」

「内緒っ!でも俺たち仲良くなったんだよね〜?」

「えっ、そうなの?」

「そうだよね…ユウコ?」

『…っ、……うん』

私はクリスから離れてアスランに駆け寄り、リードを手渡した。

「ははは、…えらーい!」

「じゃあクリス、僕たち行くよ。この本、本当にありがとね!」

「うん、…ユウコ“またね”」

私たちがクリスの部屋を出ると外にはジョセフが待っていた。そして私たちの部屋のロックを解除すると去っていった。

「色々不安もあったけど、ユウコがクリスと仲良くなれて良かったよ!」

『………あ、アスラン…わたし…忘れ物……取りに行ってくる』

「え?じゃあ先に部屋入ってるね」

ドアが閉まるのを見てから、再びクリスの部屋の前にきた。
/ 729ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp