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ヤマネコ-ノ-ツガイ【アッシュ】BANANAFISH

第14章 消えない傷


次の日、私はクリスというアスランのお友達の部屋に一緒に行くことになった。檻にいた時からアスランからその人の名前はよく聞いていた。

部屋で一緒に観たというドラマや映画の話は毎回してくれたし、最近してくれるようになった15日の話ではクリスはすごいんだよと言っていたっけ。

私たちはベッドに座り、ジョセフが来てくれるのを待っていた。

『楽しみだなあ』

「…そう?」

『アスラン、どうしたの?』

「ん…?ユウコ…」

アスランは突然私をぎゅうと抱き締めて、額を合わせた。

『ア、アスラン…っ?』

「キス、するよ?」

『…えっ?』

「本当は僕のペットなんかじゃないってこと…確かめさせて」

アスランは私が返事をする前に唇を重ねた。発作以外でキスをするのはすごく久しぶりで、心臓がバクバクした。ちょっと前までは発作が起きると記憶が曖昧になってたけど、最近は症状が軽くなってきたからか覚えていられる時も増えてきた。私の発作が起きた時にアスランが私にたくさんキスをしてくれていると知ったのは最近だった。


『…んっ…んン…はぁっ、』

あれ…?アスランのキスが檻にいた時と全然違う…すごく気持ちよくて、頭がふわふわする。アスランがゆっくり唇を離すと、銀の糸が私たちを繋いだ。

「っ…ユウコ…」

『アスラン…っふわ、ふわする…』

「ペットとは…、普通こんなキスしないよね…?」

『え…っ?』

「…ねえ、ユウコ言って?ユウコは僕のペットじゃないって…」



『うん…わたし、アスランのペットじゃないよ…』


「…っ、よかった…ありがとう」



アスランの腕の中で私は考えた。



ペットじゃないけど…

それなら

私とアスランはなんだろう…




今も昔と同じ…

友達…、なのかな?


なんだかしっくりこなくて不思議に思う。



その時ベルが鳴り、ジョセフに行くぞと言われ私たちは部屋を出た。


「今日はユウコも連れていくのか?」

「…うん」

「なんだ、浮かない顔だな?」

「パパにクリスには余計なことを話すなって言われたんだ…ユウコはペットじゃないって、クリスに言いたかったのに」

「…そうか、だが会うのは今日だけではないんだろ?クリスも次第に察するさ」

2人はあるドアの前で足を止めた。
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