ヤマネコ-ノ-ツガイ【アッシュ】BANANAFISH
第14章 消えない傷
あのあと私たちは、マシューとジョセフに連れられ部屋に戻ってきた。
「お疲れさま、2人とも偉かったね。なぁ?ジョセフ」
「…あぁ」
「あぁ、ってそれだけ?…そういえば部屋に入る前の話だけどさ」
「お前たち、服を着替えたら今日は適当に過ごしていて良いそうだ」
「ちょっと、俺の話聞けよ!」
「マシュー、あの話は口から滑ってしまったものだ。聞かなかったことにしてくれ」
「…なんだよそれ、カタブツめ!」
「なんと言ってくれても構わない」
ジョセフは部屋を出ていった。
「……こんな、首輪なんて…俺発狂しそうだった…アッシュもユウコもよく耐えたよ。部屋の中なんだし、外しちゃっていいと思……ってあれ?これもしかして…鍵?」
「うん…鍵がないと外せないんだ。本当は今すぐ外してあげたいんだけど…あ、リードだけでも外すね」
アスランが私の首元に触れる。私はそれを避けるように首を振った。
『…やっ…ど、どうして?』
「ユウコ?どうしてって…」
「そうだよ、そんなもの部屋でまで着けなくていいんだから」
『そんなものなんて言っちゃやだ!…これがないと、私たち一緒にいられないんだよ?』
「ユウコ落ち着いて、僕たちは」
『私もう離れたくないよ、アスランと一緒にいたい…だから、外さないで!』
「でも、」
『…アスラン、私と一緒にいるの嫌になっちゃった…?』
「そ、そうじゃないよ!そうじゃないけど…」
『じゃあ、これ…このままがいい…お願い』
「…うん、わかった…」
「あー…さっ!2人とも動きにくいでしょ、着替え用意してあるから脱ごうか」
『…うん、』
「あ、まってユウコ…」
『なあに?』
「遅くなっちゃったけど…お誕生日おめでとう。そのドレス、すごくよく似合ってるよ……っじゃあ、僕着替えてくるね…すぐに戻ってくるから、今だけこれ手から離させて」
そう言って走り去ろうとするアスランを呼び止める。
『…っあ…アスラン!』
「?」
『アスランも…それ、…そのすごくすごく似合ってて格好良い…』
「…かっ…あ、…ありがとう…!」
バッと着替えを手にシャワー室へ入って行った。