ヤマネコ-ノ-ツガイ【アッシュ】BANANAFISH
第14章 消えない傷
《アスランside》
「おぉ…良いじゃないか!可愛いペットによく似合っているよ…!」
ユウコはペットなんかじゃない…僕のでも、おまえのでもないのに…!
「アッシュの誕生日も来週だったね、これはユウコからのプレゼントとして渡してもらおう、ユウコこちらにおいで」
僕を気にかけこっちをチラッと見ながらディノの元へ行ったユウコは話しながら何かを受け取っている。
なんだ?
「ここを首の後ろの金具にかけ…そうだ、これをアッシュに渡しなさい。わかったかい?これも、アッシュがお前を守るために欠かせないものになる」
『うん』
「…フッ、いい子だ」
僕の元へ戻ってくるユウコを見て僕は一瞬息が止まった。…ユウコの手に握られたそれは、首輪から伸びた“リード”だ。
首輪の色味と反対になったそれは緑地に黒い宝石が散りばめられ無駄にキラキラと光っている。
『……アスラン、』
差し出してくるユウコの顔を見れない。
「アッシュがそれを掴んでいればユウコはお前の元から離れない。言わばそれはアッシュとユウコを繋ぐ、絆なのだ」
『…絆?』
僕とユウコの絆がこんなもので表されるなんて…怒りを通り越してよくわからない感情になった。
「あぁ、アッシュとペットであるユウコを繋ぐ絆だよ」
『ペット…』
「ユウコは私の言うことを聞くと約束したね、覚えているかい?」
『うん』
「これからユウコは私のペットであり、アッシュのペットになるのだ。私はお前を常に傍に置けるわけではないからね」
『……う、ん』
「…今後は私がよしと言った相手以外と熱を分かち合う行為をしてはいけないよ、と言っても今のお前は突然体が熱を持ち疼くことがあるだろう。その時は必ずアッシュにねだりなさい」
『パパ、私の体が熱くなるの知ってるの?』
「知っているよ、詳しくはあとでアッシュに聞くといい。それからユウコ、自分で首輪からリードを外したり、繋がれたリードを解いてはいけない。ペットなのだから当たり前だね?」
『うん…』
「…本当にいい子だ。ではそのリードをアッシュの手に」
ゆっくりコクンと頷いて僕の名前を読んだユウコは手を取って、リードの先の輪を僕の手首に通した。