ヤマネコ-ノ-ツガイ【アッシュ】BANANAFISH
第14章 消えない傷
『…っ!!!!』
バッと目を開け飛び起きると、私はベッドの中にいた。息は上がって、額には汗が滲んでいる。
『……ゆ、め?』
「…ん?起きたか」
声がする方に目をやると、私の檻の傍にいたスーツの男だった。あれ、檻に帰ってきたはずなのに…ここはシャワーの時にきてたあの広い部屋?キョロキョロとあたりを見渡す私に男は「ここはお前とアッシュの新しい部屋だ」と言った。
『…ア、アスランはっ?』
「あいつは今別の部屋で支度中だ、お前も起きたなら早くシャワーを浴びろ。…べろべろに舐められた体でパーティに出たいと言うなら別だが」
『…っ』
私はベッドから出てシャワー室に駆け込む。着ていたシャツに手をかけると、自分のものではないことに気付く。
『あ…、』
アスランのだ。自分のシャツよりも大きなそれがどうして私の体を包んでいたのか思い出せない。なにがあったんだっけ…?檻に戻って少しして、また体が熱くなって…
『…どうして…?』
何度も何度も突然襲いくる熱や快感を求め出す見知らぬ私に、心が壊れていくようだった。
私はアスランのシャツを抱き締めながら肩を震わせる。
会いたい、アスランに会いたい
もうわたし、壊れちゃいそうだよ…
色々な恐怖に襲われる体を早く抱き締めて欲しかった。