ヤマネコ-ノ-ツガイ【アッシュ】BANANAFISH
第14章 消えない傷
キュッ…ギッ…と、ブランコのロープと板が軋む。
この風景、懐かしいな
……懐かしい?
「…ユウコっ」
振り返ると公園の入り口からアスランが駆け込んできた。しばらく2人でブランコを漕いで、木の棒で地面に絵を書いて遊んでいると、突然アスランの表情が曇る。
『アスラン?』
「…もうユウコに会えない」
『…えっ?…なんで?』
「会いたくないから…会えない」
『や、やだ!待って!!』
背を向けて走り出すアスランに手を伸ばすと、公園だったはずのそこはベッドの上に移り変わった。
ふと見上げるとハラリハラリと何かが落ちてきて、その1枚を手に取るとそれはお金だった。
「君は今その金を受け取ったね?だからほら、ユウコは今からその金に見合うような私だけの淫らなお人形さんになるんだよ、…さぁこっちにこい」
迫り来る男の手、
いやだ、いやだ…っ!
何かを掴み男に向ける私の手に力強い温もりが重なる。そして私の耳にアスランの声が流れ込んできた。
「ユウコ、目を瞑って」
言われた通りにギュッと目を閉じると次の瞬間
バンッ
手のひらから体の奥底にまでも響くような衝撃を感じた。