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リヴァイがおさななじみな話

第2章 2


「リヴァイさまあ~、靴下、せんたっきの中に入れてきたよ~」
しばらくするとぺたぺたと、裸足姿のノンがリヴァイのいる寝室に帰ってきた。
もう既に大学の課題をしはじめていたリヴァイは、課題のプリントから目線を変えずに「あぁ」と、素っ気なく返事をした。
「もぉ、ちゃんと聞いてますかぁ?リヴァイさまあ~」
リヴァイは今度こそ、ノンに顔を向け、「そのしゃべり方、気持ちわりぃから辞めろ」
と、淡々と言い、再びプリントに目線を落とした。
ノンは「ひどっ!」と言って寝室に足を踏み入れる。そして床に置かれた円形のテーブルの前に座った。
正面に座られたリヴァイはちらりと目線をノンに向けた。
「…お前も早く終わらせろ」
「うん。終わらせる~」
ノンは自分の鞄から数枚のプリントを出す。
しかしテーブルにそれらを置いた瞬間、手を動かさなくなった。
「おい、全く手が動いてねぇじゃねぇか」
リヴァイがノンの静けさに気づいて声をかけた。
ノンは明らかにふぬけた顔で今いる寝室の天井をぼーっと見ていた。
そんな状態のノンにリヴァイは苛立ちを隠せない。
「お前…やる気がないなら帰れ」
地面を這うような低い声にノンはハッと、我にかえったかのような表情を見せた。
「あっ、ごめーん。…やる気はあります、あります…」
「…そんな風には全く見えないが」
「…い、いやぁ…」
ノンはリヴァイと目が合うと、あからさまに目を反らし、苦笑いを浮かべた。
そんなノンをリヴァイは見逃しはしない。
「……なんだ」
「へっ!?な、何が!?」
ノンはいきなり質問されたからか、びくっと肩を揺らし、リヴァイの方に目を向ける。
「てめえ…何か隠してやがるな」
「はいっ!?い、いやぁ…?そのような事は何も…」
「……話せ」
「……えっ」
「そんな状態のヤツと同じ空間に居たくねぇ、俺が。だから話せ」
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