第15章 脱・居候
江口「じゃあ、お別れ会と言うことで」
「「かんぱーい」」
…と、二人でソファに座って缶をあてる。
そう、二人だけで←
「…えぐさん、これ何時もと変わりませんよ…??」
江口「うん…いま思った(笑)」
誰か来れば…とも思ったが正直江口は二人だけでも良いと思ってる。
何時もは浅沼と一緒にいる尊をこの先も独り占めしたい…そう思ってしまう。
「…?えぐさん?どうかしました?」
江口「んー?いや、別n…」
尊の声がして反射的に顔をあげる。
思いの外近くに顔があって驚く。
「でも…なんか寂しいですねぇ…」
ポツリと呟く尊…
勿論、その言葉は江口にも届いている。
江口「えー、でもこれから野菜から解放されると思うと…」
「清々する」と言いかけて止めた。
尊が凄い形相で此方を見ていたからだ。
江口「…あ、でもみーちゃんの野菜料理は美味しかったな…結構食べれてたと思う…」
そう、周りから認知されているほどの野菜嫌いの江口。しかし、最近尊が泊まるようになって少しだが野菜が食べれるようになったのだ。
「え!それは良かったです!その調子でどんどん食べないと!!」
嬉しそうに度数の低いチューハイが入った缶を煽る尊。