第6章 出会いと別れ
ミカエルside
彼は私が泣き止むと優しく腕を離した。
リヴァイ 「お前、名前はなんだ?」
「ミカエル...ただのミカエル」
彼の疑う気持ちは全くなかった。ただ、名字を教えれば彼も憲兵や父親に追われる立場になってしまうことが怖くて名前だけを教えた。それに、私にはもうあの名字は必要ない。
リヴァイ 「そうか...ミカエルか...俺はリヴァイだ。ただのリヴァイ だ。」
「リヴァイさん ... リヴァイさん ... 」
私は、小さく呟いて頭に入れた。私を救ってくれた人の名前を決して忘れないように。
「助けてくれてありがとうございました。リヴァイ さん。」
リヴァイ 「ちっ もういいみてえだな。さて、ミカエル。お前はこれからどうするつもりだ。」
「私は、とりあえずはこの地下街で身を隠しながら自分にできることを見つけたいと思っています。」
リヴァイ 「そうか。しばらくは俺の所にいろ。何人かうるせえのがいるが、きたねえ憲兵どもにくらべりゃいくらかマシだろう」
「マシだなんて...でも...やっぱり...これ以上は..」
リヴァイ 「ダメだ、いいか、ミカエル。てめえは、自由に生きたいと言ったな?だったら、誰を利用しても何を犠牲にしても絶対それを叶える意思を持て。今回は、俺の所に来るのが一番の策だ。わかったな?」
「はい...」
リヴァイ さんの言葉は、どうしてこんなにぶっきら棒なのに暖かいんだろう...。