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星条旗のショアライン

第24章 SSS キャラ×男主(―/30日更新)



★gsブルーズマン(デザイナー主続き)

ブルーズマンさんを呼ぶと彼は必ず右側から振り返る。彼が痣に負い目を感じてそうしているのではなく、振り返った先の人間が驚かない様にという優しさからだった。背は高いし筋肉のお陰で幅も広いし少し強面だけど、人を尊重して思いやれる優しさが擽ったい気持ちにさせる。
「ブルーズマンさん、採寸良いですか?」
今日も右側から振り返ったブルーズマンさんは俺だと分かった途端に強面を解いて甘いマスクをとろかせてくれる。そしてふんわりと俺の頭を撫でてから頬を撫でる。やり手だ。
「レイン。採寸って?」
「いま皆さんの衣装を作り直してるんです」
「充分素敵な衣装じゃないか」
「ありがとうございます。でもミスター・バーナムが変更を希望してるので」
「君も大変だな」
「仕事ですから。採寸はすぐ済みます」
メジャーを腹部に回すために腰へ腕を絡めると、ブルーズマンさんは嬉しそうに笑って見下ろしてくる。目盛りを見る俺の首筋に「合法的に抱き締められるこの瞬間は僕達の特権だな」なんて言葉を囁き落とすからインチを見落としそうになった。

★gsストロングマン(デザイナー主続き)

「あっ、だめですよぉ!」
「……っ」
ストロングマンさんの胸囲を測るために肉厚な身体へ腕を回してメジャーをトップで合わせるも、目盛りを確認する前に必ず身動きを取られてしまう。擽ったそうに身を捩り、恥ずかしそうに少しだけ唇を突き出す。動いたら悪いと頭では分かっているのに身体が意に反して拒否をするから戸惑っているみたいだった。
ストロングマンさんは名前に恥じない筋肉を持っている。固くてむちむちだ。元々筋肉が付きやすいのか公演が終わる度に腕回りや胸囲のサイズが変わる。驚くべき事だ。だから誰よりも念入りに彼の衣装には気を使ってきた。
「今回はハーネスのような衣装でしたが、どうでしたか?」
「……苦しい」
「そうでしたか。バーナムさんからは『身体を見せる衣装』という発注でしたので胴の布地を無くしたデザインでした。確かにあれでは脇や肋に負担がかかるかもしれません。次回からはまたシャツのデザインに変えますか」
「いや……苦しいのはそういう……あれではない……」
「?」
首から上をきゅうっと赤く染めたストロングマンさんは、俺がメジャーを回収して離れると少しだけ安心したように息をついた。

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