第4章 おやすみのお時間です
「は、ぁ?」
何。
そーいえばさっきもそんなこと。
「自惚れちゃってるところ悪いけど」
「はい」
「あたし、ハイセのことは好きでもなんでもないわ。あなたはあたしの執事でしょう?執事以外の感情を持ったことはないの、ごめんなさい」
「いいえ、自覚なさっていないだけです」
「…………」
なんの自信よ、それ。
どっから沸いてくるの?
「自覚もなにも!金輪際、あんなことしたらパパに連絡するからっ」
「先ほどの行為は、犯罪なのでしょう?すぐにご連絡差し上げてもよろしいですよ」
「ハイセっ」
「はい」
「あんた、あんなことばっかやってたら捕まるよっ?」
「女性を襲ったのは、初めてです」
「え」
「襲われたことならば、何度か経験がありますが」
「は?」
「僕が襲われた時は、あんなもんじゃなかったですが」
「は?」
「ご希望ならもっと酷く致しましょうか?」
「ハイセ」
「ええ」
「………なんか、怒ってる?」
「いいえ、怒ってなどいません」