• テキストサイズ

さぁ、お勉強のお時間です

第4章 おやすみのお時間です


反らした視線を正面へと向けたあたしの視界には、熱っぽく揺れる、ハイセの表情。


「………え、と?」


ドキン、ドキン、と。
うるさく跳ねる鼓動はハイセのなのか、自分のなのか、それすらもわからない。



「昼間、お嬢様目を閉じましたよね?」

「は、え、え?」


耳元へとねじ込まれたのはそんなハイセの低い囁き声で。
言葉の内容が頭に入って来ない。

「目?……メイクの、時?」

アイラインを引いてもらった時に、確かに1度目は閉じた。


「いいえ、クレープを落とした、路地裏です」
「え、ええ?」

待って。
ハイセの顔が近すぎて。
思い出したいのに羞恥心が邪魔をする。

クレープ。
クレープ落とした?

「キスされると、思いました?」
「え?」



耳たぶを甘噛みしながらそう、問いかけるハイセの色気が半端なくて。
なんかもう、いろいろいっぱいいっぱい。


「だから目、閉じたんですよね?」
「え」
「僕とキス、したいって思ったんですよね、あの時」
「………な、……っ」


か、ぁぁぁぁって。

全身が温度をあげる。
/ 140ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp