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~the over ~文豪ストレイドッグス

第5章 嘘つき


「なぁ一花 俺の質問にも答えてくれ お前は何も知らねェ男とキスして何も思わねぇのか?」
中也は苦し気に問う
一花は~昼の事?仕事の事?まぁどっちにしても答えは一緒か~と思いながらはっきり言う
「思わない 私のキスに価値なんてないわ 欲しいって言われたら無価値なんだからお好きにどうぞって感じ
それでお金が貰えて 誰かの役にたてるなら尚更」
一花は皮肉っぽく言った まるで自分に言い聞かせるように
ツッ、、、ドンッ
中也は一花を壁に押し付けていた
手は一花の頭に回っていて壁に押し付けた衝撃で手の甲に血が滲んでいた
「俺が今 一番欲しくて欲しくてたまらねェもんを無価値とか言うんじゃねェよッ」
中也は悔しそうに言う
一花は中也の言葉が理解できず
「えっ?」
と一言漏らした
「俺はッ 一花お前に惚れてる 自分でも思った なんで自分が一番苦手とするタイプの女なんだ勘違いだろッ って何回も でもお前と居ると、愛しくてしょうがねェッ」
中也の手が一花の黒髪を撫でる 苦しそうにそう言いながら
一花は中也の手から伝わる体温、優しさに泣きそうになり、下に顔を向ける
下唇を血が出そうな程噛みしめ、、、
受け入れれば幸せになれる道を自ら閉ざす


「ごめんなさい中也 私どっちかって言うと治のほうが好みなの」
張り付けた笑みで中也に笑いかける一花
~どうか涙なんて枯れてしまえ~と自分に言い聞かせながら
中也は一花の本心ではないことを悟っていた
一花の瞳の奥が揺れている事も、、、
「、、ッ、んなこたァ わかってんだよッ 俺の気持ちもその内覚める 今は熱が上がってるだけだ まぁ覚めた暁には 太宰もろとも絞められねェことを願っとけッ」
中也は一花のほっぺたをつねりチャラけてみせた
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