第1章 出逢い
バンッ
「おい太宰!!いい加減報告書出しやがれッ 部下に頼まれるこっちの身にもなれッつの」
中也は勢い良く太宰の執務室の扉を開けた
執務室は静まり帰っていた
「チッ、昼寝なんてしてたら、ただじゃおかねーッ」
ズカズカと奥に進んで行き仮眠用のベッドルームの扉を開けた
ベッドの上の布団が上下に規則正しく動いている
「このまま永眠させてやる」
中也はニヤリと口角を上げベッドの上の人物に近づいた
「ッッッ、、、」
中也は思わず息をのんだ
ベッドに寝ていたのは包帯男ではなく
美しい黒髪の、人形のように綺麗な顔立ちをした女だったからだ
「太宰の女か、、、?」
中也は固まっていた 否、完全に目の前で無防備に寝ている彼女に見とれていた