蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )
第52章 キミの声が聞きたくて2
外回り(営業)を終え、会社に戻って来たんだけど(PM15:30)
和也「まったく、金曜の(終業前)会議ってやめて欲しいよね……」
何だかなぁ
自分の力を、最大限活かせる仕事は何か?
って考えて総合商社に入社して
営業部に
お前入社1年目だろ?
何甘えたこと言ってんだ?
って
言われるんだろうね?
けどさ、先輩のミスは後輩のミス?
何より……
社長がワンマンで、俺の言う事が全てみたいな人……
だから
和也「イヤイヤ入社して1ヶ月で…… さすがにありえねーだろ?」
思わずでっかい声で独り言を、言ってしまった……
祖母.母「カズ、世間に出たら、理不尽って思う事がたくさんなの。それに腹を立てて、人を蹴落としたり憎むより、どうやってそれと折り合いをつけて、人と上手く関わる方法を見つけるか…… 幸い、人との距離の詰め方が上手いのだからそれを活かして頑張るんだよ?」
(……)
二宮家の教え
二宮家は女系家族で
(じいちゃんも、父さんも 婿養子)
超現実的な、教えをちっちゃいときから叩き込まれて来た
*ストレス溜めるなら金貯めろ
とかね……
その点は、父さんの実家もほぼ同じような考えだし
久しぶりに生まれた待望の男子で、工場を継ぐ事期待されてたのに……
わがままを許してくれた、じいちゃん、父さん
婿を取って、後を継いだ姉ちゃんのためにも
ギブアップなんてあり得ねぇよな……
ヨシ! 頑張ろう
そう気合いを入れ直し
会議室のあるフロアに、足を踏み入れた時
ぇ、?
フロアー床に、モップをかけている男性……
後ろ姿だけど分かる……
3時間前ラーメン屋で逢った
華奢な背中
見間違いじゃない
サクライくんだ……
*黄色王子様の(お母様)名言を使用させて頂きました