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蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )

第53章 キミの声が聞きたくて3


 ラーメン屋との皿洗い、この会社の清掃掛け持ちって事? 

 

 サクライくんに声掛けるにもナンテ? 

 そんな事思ってたら

「あ! 二宮くん! ごめんなさい。さっき急に プレゼン用の資料コピー頼まれたんだけど…… お茶も煎れなきゃならなくて……」

 和也「良いですよ? 俺がコピーしますから」

 女子社員の先輩の申し訳なさそうな声音……

 何回か似たような事が……

 プレゼンの資料さ、プレゼンする部署のやつが事前に用意するもんじゃねぇの? 

 お茶だって、女子社員が煎れる。って空気もあれだし、きっと今入れている先輩の、そのまた先輩が「煎れなさい」って言ったんだろうな

 とかさ…… コピーしながら考えてた……

 PM17:00 思ったより、会議は早く終わって、久方ぶりに海外に行ってた友達と会う約束をしていた俺は良かったって

 サクライくんに、声かけるタイミングを失い、時間ギリギリコピーが終わって、会議室の机の上に置いといたら

「何だよ? 配ってないのかよ……」

 もう本当、マジ信じられない言葉を、ポツンとツブヤキやがって……

 ハッキリ言って、下手なプレゼントか、さっきの事とかでイライラした気分のまま、会社を退社する為

 営業のフロア入り口、荷物を取りに入る瞬間前方から

「お先にしつれいします」

 そう小声で言って頭を下げて、職員通用口の方へ向かって行った

 櫻井翔…… くんって言うんだ

 入館証の名札の名前が見えたの

 一瞬だったけど、初めて正面から彼の顔

 綺麗……

 なのに、耳が髪の毛で隠れる位の……

 勿体ないな……

 少し慌てた様子で、小走りに帰っていった櫻井くん

 金曜日に、会議を辞めてよね。って、金曜日だし飲みに行こうかな? 

 って想いを崩されそうっていう感情からだし、さっきのプレゼンの時の感情も

 皆、自分発信の感情で…… 櫻井くん…… 二つも仕事を掛け持ちって事は

 何かしら、大きな理由のためなんじゃないか? って

 俺も何か、文句ばっか言ってねぇで、今与えられた仕事を頑張って、チャンスに変えようって

 櫻井くんの姿見て思ったんだ






























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