蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )
第135章 夢でしか逢えない 6
就業前の準備をしながら、と言っても…… 伯父さんは、少し仕事を減らしたけど、昔からのお客様の中には、伯父さんの方に見てもらいたい人もいる訳で。それに加えて朝の掃除…… ハッキリ言って下手くそな俺がやるよりも、自分達がやった方が綺麗になる! という理由からね? ベテランの歯科衛生士さん達がしてくれるしね(笑)
全く…… カズの奴は……
和也『ゴメン! 俺習った通りにしてるんだよ? けどあんま綺麗になんなくて…… あのさ俺、器具揃えるとかの方が得意だからさ……』
とか、ナンとか…… 天性の人懐こさでベテランの女性職員さん達をさ…… 皆も、オイラとカズの家近くて、小さい時から知ってるから気心も知れてるしで……
『もう! カズくん、可愛いから許しちゃう!』
まぁね。カズの言う通り、互いに得意な方をしたりしてるからさ。良いんだけどね? それに、オイラの事も可愛がってくれて。働きやすいようにって心を配ってくれたり、オイラの治療の技術が上がるようにって、わざわざ予約取ってまでさ、俺のお客として…… そういう方向で手伝ってくれて
智「ホント恵まれた環境で働けてさ、オイラとカズ幸せだよね?」
ってさ、話てんだよね
…… 前置き長くなっちゃった
そんな感じで朝の支度してたんだけどね?
ディスプレイの番号を、見た瞬間
嘘だろう? 朝からあのテンションで来られたくないぞ……
俺と智くんの幼馴染の、相葉雅紀
からで……
一瞬、そう思ったんだけどさ……
私用の携帯にしか掛けてこない奴が、仕事の電話に……
それも声のトーンだって、いつもより低いし……
和也「何? まぁくん? どうしたの? 何かあったの?」
俺、すげぇ心配になっちゃって
雅紀『良かったよ。こんな時にカズの毒舌聞かなくてすんで……』
(……オイこら! ミラクル相葉っ! 折角人が心配してヤったのにっ! 智くん? 笑ってんじゃねぇよっ!)