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蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )

第101章 花(華)の屋敷 真実編1


 ショウの部屋

 サトシ「優しく抱くから…」

カズ「優しく抱きますね…」

 そう告げて

私とカズ殿は、真っ白な*天鵞絨(ビロード)の敷布団に横になっているショウに

 私は左側から、サトシ殿は右側より、身を屈めて

 接吻を…
 
真っ白な肌に長い黒髪が… 真っ白な天鵞絨の敷布団に、赤い襦袢を纏った姿は

カズ.サトシ(美しい…)

ショウ「ンっ」

 艶やかな甘い声を…

--

 ジュンの部屋

 ジュンさんに愛していると伝え、真っ白な天鵞絨の敷布団に横た瞬間、身を捩り

ジュン「マサキ様、私はその様に情けを掛けて頂くような人間では… いえ、申し訳ございません。それが私の役目…」

 そう言うと、身体の力を抜き上に向き直ったジュンさんに

マサキ「ジュンさん…」

 私は彼の言葉を遮り接吻をすると…

ジュン「んっ…」
 
マサキ「お可哀想に…」

 チュッ… 右の耳朶を食み

ジュン「ひゃん…」

マサキ「きっと、何かの行き違いで誤解が。ジュンさん… 相手の男が、お母上を守ろうとしたジュンさんに刃物を。揉み合いの中不幸にも… だから…」

 甘い… 左耳朶を食み舌先で、 チロッとなめてみる

ジュン「… はぁん、やっ、なめな… その日の事っ、んっ、記憶が曖昧なんですっ」

 涙目のジュンさん。抗議の眼差しで

 そのあまりの美しさに…

 今すぐ愛してあげたい… しかし、彼にとって 一番大事な事を話している時に

 (すみませんでした。ジュンさん)

 早く誤解を解いてあげなくては…

マサキ「成る程。得心がいきました。相手の男の方が悪いんですよ?奉行所の御沙汰で正当防衛とサトシさんから聞いてます。だから、この花屋敷にと。サトシさんは… まさか、耕太さんも、サトシもこの花屋敷の役割を伝えて無いのか?」

ジュン「花屋敷の役割?」

マサキ「この様に、大事な話をしているというのに… 貴方を愛して良いですか?お許しください。ジュンさん」

ジュン「構わぬ。マサキ様なら…」

 そう言いながらも、身を硬くして震えているジュンさんが

 いじらしくて

マサキ「優しく致します。愛しています… ジュンさん」

*天鵞絨 てんがじゅう

ビロード.ベルベット




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