蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )
第100章 花(華)の屋敷 18
ショウの部屋
カズ「サトシ殿、三年前にショウ様は花屋敷に…… 家業を継いだのは一年前。どういう事です?」
サトシ「父の説得に一度くらい、花屋敷を見ようと……」
カズ「そこでショウ様に一目ぼれを?」
サトシ「……そういう事だ…… そういうカズ…… 殿こそショウに惹かれて花屋敷に通い詰めているではないか!」
サトシ殿め。当たりだ。カズ殿に格下げか……
カズ殿侮れん…… 互いに譲れ無いなら……
サトシ「二人で…… ショウを愛でるしかない」
カズ「二人で…… ショウを愛でるしかないですね」
う、う~ん
サトシ「気が付いたか? ショウ!」
カズ「ショウ様! 大丈夫ですか?」
ショウ「……汚れた人間を相手に…… していて良いのか?」
サトシ「そなたは汚れてはおらぬ。まだ娘ではないか」
カズ「貴方様は汚れてはおりませぬ。まだ娘ではないですか」
ショウ「む、むすめ?」
サトシ「情事を交わしたことのないのは、娘ではないか」
カズ「情事を交わしたことのないのは、娘ではないですか」
ショウ「私はオナゴでは無い!」
サトシ「あまりにも美しすぎて…… オナゴより綺麗だからつい……」
カズ「あまりにも美しすぎて…… オナゴより綺麗だからつい……」
ショウ「馬鹿…… 流石、兄弟だな。言葉が恐ろしいほどに揃っているではないか」
サトシ「兄弟…… 止めてくれ!」
カズ「兄弟…… 止めてくれ!」
ショウ「ウフフ…… アハハハハ!!」
サトシ「良かった…… 笑ってくれて。ショウ愛している」
カズ「良かった…… 笑ってくれて。ショウ様愛しています」
ショウ「何故…… 私の事を受け入れられるのだ? 永久になぞ…… 無理……」
ショウ「愛しているから、受け入れられる…… それに、相手は軽症。気に病む事は無いのだ」
ショウ「愛しているから、永久に一生を共に…… ジュン殿の相手も軽症…… 相手の方の罪の方が重いのですから」
サトシ「泣かないでくれショウ」
カズ「泣かないで下さいショウ様」
チュッ
サトシ「優しく抱くから……」
カズ「優しく抱きますね……」