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【銀魂】強くて臆病な貴方と《桂小太郎》

第4章 もう逃げられない





「やっぱりな」








声のする方を振り向くと、
そこには朝に別れた桂の姿があった。







「こんなことだろうと思った。
行く当てなど端から無かったのだろう」







『ふ……ふぇ…………』




桂の姿を見た途端に涙が溢れて
止まらなかった。






「ふぇ………では無い。





……帰るぞ」











(…………帰る?)




途端にももの顔は真っ青になり
手を取ろうとした桂を跳ね除けた。







『……嫌!!!!


…絶対に帰らない!!!!』






「おいおい、帰らないと言うか。
このままこの山道にいると言うのか」





桂は驚いたが、あまりに怯えるももに
違和感を感じた。



「お前、何処から逃げてきた?」






……………………









ももは躊躇したが、
時間を掛けながら全てを話した。












「なるほどな、遊女になるのが嫌で
逃げてきたのか」






『簡単に言うけど、本当に大変だったんだから』




「しかし、逃げてどうする?
現にお前は、行くところが無い」




桂に痛い所を突かれ黙ってしまう。







『さっきから気になってたんだけど、
あの白い物体、何?』






先程から、ももと桂を遠くから見つめる
白い生き物を指差した。









『…………エリザベスだ』



「え???」











ももは桂に促されるまま、
桂の後をついて行った。

その後ろにはエリザベス。











『………っくしゅん!!!!』



雨に濡れてすっかり冷えてしまったももは、
くしゃみを連発する。




「風呂に入れ」



桂の家に帰ってくると、
桂がお風呂を沸かしてくれたので
お言葉に甘えて入ることにした。





『はぁ…疲れたぁ』




久しぶりにゆっくり湯に入った。

『普段は大勢でうるさい風呂だから、
落ち着かなくて』









………………




お風呂から上がると布団が敷かれていた。








「全く、世話が焼ける」





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