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【銀魂】強くて臆病な貴方と《桂小太郎》

第2章 貴方の名前





「もも……か」



『貴方は?』



「俺は……桂だ」



『桂さん…』









(桂さん、綺麗な髪……)

桂の髪は胸の辺りまであり、黒髪でサラサラ。
顔も整い、綺麗な顔だ。

(私より綺麗……)




……………………



「なんだ」



!!



『なんでもありません…』




(ちょっと見惚れちゃった…)






(これからどうしよう…
朝までなんて言ったけど)



色々考えているうちに、眠気に襲われ、
気が付けばもう朝だった。




『ふぁ〜〜…』



「ふぁ〜〜…じゃない。
どうするか、決まったのか」


『あ……えーっと……』




大きなあくびをすると、すでに起きていた桂と目が合い
突っ込まれてしまった。




(つい寝ちゃったから、全く決まってないけど、
これ以上迷惑掛けられないし…)


『はい!決まりました。
お世話になりました!』

ももはそう言って、深々とお辞儀をした後、
家を後にした。


(ここ、桂さんの家なんだよね?
それにしても家具も何も無くて
殺風景な部屋だったな……)


ももは当てもなく歩き始めた。
(あ、お礼してないや)





(ここら辺は賑わってるな…)




暫く歩いていると繁華街らしき場所に着いた。



(本当にどうしよう……)






通りすがりの男「おい!おめぇ、昨晩吉原で遊んだんだってな!」



男2「そらぁ羨ましいなぁ〜
どうだったんでぃ」




(!!!)





ももの身体がビクッと反応した。





(かなり遠くまで来たつもりだったけど、
ここは何処………?)




身体中の血の気が一気に引いた。







ももは、吉原遊廓から逃げてきた、
遊女だった。










かなり遠くまで走ってきたつもりだったが、
闇雲に走り続けた先は、
吉原からそう遠く離れてはいなかった。
土地勘のないももは、桂の家から更に、
自分が走ってきた場所へ戻っていたのだ。





(嘘でしょう……)






ももは幼い頃、両親を亡くした。
親戚に預けられたが、
生活が苦しかった為、
吉原に売られたのだ。


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