第15章 天然?
帰宅した二人は、桂が用意した蕎麦をすすっていた。
先程買った布団は、エリザベスが先に届けてくれていた。
エ「仕事見つかって良かったね」
『うん!ありがとう。頑張るね』
エ「暫く、ここに住むんだよね?」
(あ…………)
(普通に帰ってきちゃったけど、そうだった)
桂「まだお金も無いだろうから、落ち着くまでここにいれば良い」
『すみません……ありがとうございます』
(確かに今放り出されたら困るけど、やっぱり桂さん優しいな……)
(今日は桂さんの話が聞けて良かったな。難しい事は分からないけど、桂さんには信念があって、それを必死に貫こうとしてる。真剣に話す姿は格好良くて、応援したいって思った)
(さてと………)
『おやすみなさい』
桂「おやすみ」
エ「zZZ」
ふかふかの布団のお陰で暖かい。
(でも、ちょっとさみしいな
桂さん、あったかかったな)
ももは少し寂しく感じながら眠りについた。
一方の桂は……
桂( 布団を買って良かった。ももが寒いからと一緒の布団で寝たが、あんな気持ちになるとは。間一髪のところだった。武士たる者…………)
桂は桂で、色々な想いを巡らせていた。
翌朝ーー
『おはようございます』
「おはよう、仕事は今日からなのか?」
『いいえ、明日からです』
「そうか。悪いが俺は用事があるからエリザベスと出掛ける。もし何か困ったことがあったら万事屋に行くと良い」
『万事屋……銀時さんの』
「ああ、地図を渡す。アイツらの事だ、どうせ暇だろう」
『わかりました……』
「では行ってくる…」
ーーーギュ………
(!!!!!????)
ももは桂に抱き締められてしまった。
『へ!!??何!!?なんで?!』
「女はこうすると喜ぶと、以前銀時に聞いた」
『え!や、それはそうだけど!!!』
「それに、不安そうな顔をしていたから」
『え……』
「行ってくる」
『い、いってらっしゃい……』
( 本当に天然過ぎ………安心させようとしてくれたの?でもどうして……)
色んな考えが巡り、暫く放心状態になってしまった。