第2章 フタリのキモチ
加州「へぇ~。じゃあこれで本丸の管理も一安心だね」
「ちょっと!あくまでもコンちゃんはサポートだから!!」
こんのすけ「はい。私は見ての通り手も足も出ない管狐でございます。口は出せても本丸の管理は主さまの努めとなっております」
そうそう。
だからそんな怪訝な顔するんじゃないよっ!!
加州「えー!だってこの人なんか間が抜けてる感じがしてさぁ・・・俺ちょっと心配」(ボソッ)
「えええええええええ!!!ちょま、ええええええええええ!!」(ガガーン)
まだ会って間もない初期刀にそんなイメージ持たれるなんてどんだけ頼りないと思われてるんだ私はっ!!
こんのすけ「お言葉ですが加州さん。こう見えてもさまは審神者の中でも上位の能力者でございますよ?」
加州「えええええ!?」
「ふふん♪」
まぁまだ実践も無い若葉ちゃんだけどもね!
それでも数値だけなら圧倒的な審神者力と戦闘能力を時の政府に証明されている。
むーしーろー。
審神者の能力が高すぎて審神者に強制移動させられたとも言う。
加州「へー。ただの間抜けな子じゃ無いってことね」
「いっておくけど、戦闘に関しては誰にも負ける気はないよ?・・・試してみる?」(ニヤリ)
加州「・・・へぇ。まさか俺自身で相手を計れるなんて、考えたこともなかったな」(ジッ)
こんのすけ「・・・お二人とも、喧嘩をするのは後でございますよ」
「?」
加州「?」
こんのすけ「早速で悪いのですが、敵軍に動きがあったとの報告です」
キリッとした声のこんのすけにと加州もサッと姿勢を正す。
こんのすけ「時は明治2年、函館。戊辰戦争の騒ぎに時間遡行軍が紛れ込んだようです」
戊辰戦争といえば幕府が終わった後の新政府と旧政府の戦いか。
この時代の時間遡行軍ならまだ初級レベルとはいえ・・。
こちらがまだ加州一人なのを分かって出陣命令なんて無謀すぎると思うんだけど。