第8章 入社試験
翌日
社員寮前
私はドラム缶に挟まっている治を側で見下ろしていた。
何故、治がドラム缶に挟まっているかって?
まぁ、まずは何故この状態になったか説明しよう。
いつも通り私と治は一緒に朝食を食べ、私は後片付けを治は部屋でくつろいでいた。
すると、治は急に何かを思い出し「外にいるから、準備が出来たら呼んで」と言って外に出ていった。
そろそろ行く時間だから戸締まりをして外に出ると既に治はドラム缶に挟まっていた。
「何してンの?」
「助けて、死にそう」
「あー、そういう自殺法があると聞いたのを思い出して試したが苦しくて一向に死ねないから助けてって事?」
「御名答、だから助けて」
「嫌だ?」
「へ?(゜_゜)?」
「もう行かなくちゃいけないし、死ねるなら良いじゃん。」
「苦しいのは嫌だ。ユウリなら知っているだろう」
「うん、知ってる。なら敦君に頼めば?まだ彼起きてないでしょ。それじゃ私先に行くから」
「酷い!(T_T)」
あることを思い出して歩みを止め治の方へ振り返った。
「因みにそれ自殺法じゃなくて、拷問方法だから。他の自殺法試したいなら私に聞いた方が早いじゃん。治なら分かるでしょ。まぁ、治でも命の保証はないから聞かないんだろうけど。」
「うん」
「じゃあそういうことだから後でね」
そうして私は探偵社に向かった。
~武装探偵社~
「おはようございます」
「「おはようございます、ユウリさん」」
探偵社に入ると谷崎兄妹がいた。
「ユウリさん、お茶どうぞ」
「ナオミちゃんありがと」
私がお茶を飲んでいると、国木田君がやって来た。
「国木田君、おはよう」
「ああ、おはよう。太宰は?」
「置いてきた。だから国木田君、治と敦君を迎えに行ってくれないか?」
「あの小僧も一緒か…」
そうして国木田君は出掛けた。
私は谷崎君の方に向き直り
「谷崎君、昨日さ敦君の入社試験どうするか話し合ったじゃん、私寝てたけど。」
「しましたね。でも、それがどうしたんですか?」
「役割決まるとき、国木田君と谷崎君治に爆弾魔役をさせようしたんでしょ。でも、治じゃ無理だよ。」
「何でですか?」