第5章 キャンディをどうぞ
「えっ、イチと爆豪バトルするの!?」
「あー、まぁ【模擬試合】みたいなもんだな、今日の終わり際に3分だけ。
下手したら何か吹っ飛んで来るかもしれねぇから気をつけろよ。
っと未奈は……とりあえず他のメニューと平行して、もうちょい腕力アップだな。
ブレイクダンス得意なんだろ?応用きかせて攻めにも守りにも使えっから、足より負担のいきやすい腕の起動性あげとけ」
「分っかりましたぁ!
所で、そのバトルってぇ!
見学しても良いんですか!?」
両腕を体の横で上下させ、ワクワクした様子で芦戸が訪ねてきた。
1−Aの中でも特に賑やかな彼女は、何時でも元気で明るい。
「あ゛っ?ったく、全員同じこと聞くな。
まぁ、好きにしな、ただ巻き添えは自己責任な」
「はあーい!!」
【高速ツイスターゲームMAX(音楽に合せて俊敏さと判断力、様々な事が鍛えられるよ)】を、笑顔でこなしていた芦戸と別れると「昼めし食ったら準備すっかな」
男はポツリと言った。